【読書感想】『裏方ほどおいしい仕事はない』
- 作者: 野村恭彦
- 出版社/メーカー: プレジデント社
- 発売日: 2009/10/15
- メディア: 単行本
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まず大変申し訳ないのですが、タイトルが読んでほしい対象読者に届くようなものになっていない気がして残念なことを伝えたいです。それだけこの本はお薦めの本でした。
実は私も人から薦められていなければ、手にとっていなかったかもしれなかったんです。「裏方」という言葉は使っているのですが、組織の中で「事務局」と称されたり、「社内プロジェクト」と呼ばれる動きに参画している(参画させられている)または今の場所に不満を感じたり、変化を求めている人にとって大切な話がこの本には書かれています。しかも、実際に現場で使える手段から、あなたの気持ちの持ち方というメンタルな部分に栄養をつけてくれる内容が書かれています。
同著者でサラサラの組織という本がありますが、併せて読むコトで、裏方の仕事がどう世界を変えるチカラがあるのかを知るコトができるので、気持ちの加速器として、オススメです。
サラサラの組織―あなたの会社を気持ちいい組織に変える、七つの知恵
- 作者: 富士ゼロックスKDI,野村恭彦,仙石太郎,荒井恭一,紺野登,荻野進介,野中郁次郎
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2008/12/12
- メディア: 単行本
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詳細はここには書かないですが、私にぐっときた文字を以下に書き留めます。
・若手教育は「上司の思いこみ」に基づいて行われる。
・冗談じゃない。そういうものの考え方は、日本を滅ぼす。
・プロジェクトの成功の秘訣は、コンサルと事務局が、組織内外の利害関係者の心理をどれくらい深く理解できている可にかかっている。
・目標管理のメカニズムはいまだに軍隊方式の改装型である
・どうして前の部門で、そういうことができなかったの?
・情報を流さないことで、あるいは小出しにすることで自分が優位になる、などと考え始めたらオシマイだ。
・大事なことは、「意思決定者に花を持たせる」ことだ。
・「リーダーが方針を決める」という考えを捨て、「リーダーは正しいプロセスを守る」という考えに徹する
・理由は簡単、「新鮮」だからだ。
・「損得抜きに何かを頼める」人間関係をつける
なにより社内の仕事でのプロジェクトリーダーにはなれない自分のやって いることと、社外のコミュニティで私自身がやっていたコトも、これなんだと改めて自分の行動を認識できて、それらがコトを進めるためのコトをしてきたと認められた感じして、私にとっては嬉しいことでした。
単なる気が効くおじさんではなく、余計なお世話なおじさんでもなく、裏方の精神を持つおじさんになれていたコトに感謝。
その迷いを自信に変えてくれた本にも感謝。
そして最後に、あとがきにグッときたことを付け加えておきます。『本編でない』と読んでらっしゃらない方がいたらぜひ読んでください。