社外勉強会がいろんなカタチになってきて面白くなってきた

今週は11月26日(水)は「Design dot Yahoo! JAPAN UXの構想と実現」という勉強会に参加しました。そして翌日の11月27日(木)は私が裏方をやっている英語学習のコミュニティ「MPP」主催で原田騎郎さんをメイントーカーにした英語学習勉強会「英語の達人に聞く」「私と子供が英語をしゃべれるようになった訳(原田騎郎氏)」という場をファシリテートさせていただきました。
2つの勉強会に接点はなく、もちろんテーマもUXと英語学習なのでまったく違う内容でしたが、どちらも今まで私が参加した勉強会とタイプが違うものでしたので、非常に刺激的な勉強会でした。今日のブログはそのあたり中心に書きたいと思います。


「Design dot Yahoo! JAPAN UXの構想と実現」
まずは「Design dot」の方ですが、そもそもはジャーニーマップを学びたいという社員の要望からUX事情をもっと知らなければと参加させていただいたのですが、30名という人数制限のある勉強会で、プログラムの中に「ディスカッション」があったのに惹かれて参加を決めました。(笑)プログラムは最初に話題提供者がスライドを使っての発表をして、その中でディスカッションのテーマを3つだすというものでした。ディスカッションは参加者ではなくて、登壇する3名の方で行われて、パネルディスカッションではない理由は司会者はいなくて本気でその3人でディスカッションをしている点でしょう。テーマからそれないとか、参加者に分かりやすいように…とかそういう視点ではなくて、テーマについてその3人が3人の関係性もフルに使って、おそらくは普段喧々諤々とやっているそのままを「限定公開」している感じなのだと受け取りました。だからこその「深い議論」。平日夜の勉強会で、初めての参加者を想定したり、テーマ自体の「そもそも」についての説明などが入る、もしくは参加者を置いてけぼりにするのはどうかなど、いろいろ考えて行われる結果として2時間で目いっぱいの「深さ」というのがどうしてもあるような気がしていました。それをどうやって突破するか思考錯誤してる私にとってはひとつの「あり」なやり方と映りました。懇親会の時間に主催者の方に話を聞いたところ、「参加者の30人の中で1人に響けば良いと思っています。*1」とおっしゃっていて、参加者に寄り過ぎてしまうことへの懸念なども少しお聞きできました。画像はディスカッション中に私が書いた図ですが、エバンジェリストと呼ばれる人たちがアウトプットを続ける事にも通じているような気がしました。また事前準備についても気になって聴いてみたら、(対談ものは事前に打ち合わせをしすぎると、対談者同士が打ち合わせで満足してしまって、役者ではないないから勉強会時に同じことを同じようには言えないということがよく発生するんですw)*2話題提供者の書くものも、当日のディスカッションの流れ、中身も事前には打ち合わせしないそうです。これは、この主催・登壇の方々が既にコミュニティを通して関係性や相手を知っているからできることなのかもしれないなと思いました。そして、何と言ってもいいなと思ったのはグラフィックレコーダーがいて、全体を通して描かれていたことです。しかもこれは会場提供の話題提供者でもある会社の方だったと思うのですが、そういう風に勉強会が社内で行われた時に社員が貢献による「体験的な実施」ができるのはすごくいいことだと思いました。書き方とかも気になったので懇親会時にすぐにレコーダーの人たちに話を聞きに行っちゃいましたが…w

この勉強会の仕組み的には、参加者の聴き方のレベルがある程度ないと、「ふーん」で終わってしまう可能性もありますが、本音とリアルで熱い話は聴き手に響いていて、それは途中で参加者の表情などをぐるりと見回したら集中して聴いている様子だったのと、懇親会での話をさせてもらった参加者の皆さんの興奮状態からもそう感じました。私自身は社内でいろいろ話せる内容をもらったので、すごく勉強になりました。登壇者の方々、スタッフの方々に感謝します。ありがとうございました。

 

英語学習勉強会「英語の達人に聞く」
2つ目は手前味噌ではありますが、裏方を担当させてもらった英語学習についての勉強会です。こちらもコミュニティを主体とした勉強会の話です。今回、登壇者の方は海外でも英語で発表されている原田騎郎さんが話してくれました。こちらも内容については触れませんが、原田さんが自身のブログに書いてくださっていたので、そちらをご覧ください。

 

私が今回の勉強会でインパクトを受けたのは、まさに前日の「参加者に寄り過ぎる」という部分に対して、「英語を勉強したい」という英語学習についての集まりで、原田さんが全て英語で発表をしきってくれたことです。*3前半の話が終わった後に、原田さんから「日本語にする?」という参加者への提案もありましたが、結果として後半も英語のまま行われました。私自身は参加者の「期待」をどうしても気にするタイプのやり方を重視しやすいので、進行役として「どうする?どうする?どう参加者にどう説明する?」と最初はワタワタしてましたが、原田さんのプレゼンを必死に聴いていて、途中で考えが変わりました。英語学習の勉強会に来ている人の1回1回の勉強会への期待はいろいろあるだろうけど、最終のゴールは「英語ができるようになること」だとすれば、この英語でプレゼンが行われている状況はいいんじゃないかと。恐らくですが「全編英語でやります」と告知していれば、今回来てくれた参加者の何割かは来てくれていなかったと思います。それは英語ができないと思っているから勉強会に来ているのであって、できない英語で話される場はなんか違う…となるかもしれないからです。でも実際は原田さんは分かりやすい英語で話をしてくださったし、英語苦手な私でもある程度聴きとれました。英語が苦手だと思って少し勉強を再開して、学び方に悩んでいる人にとってもそういう状況だったんじゃないかと思います。その結果、私自身に起こったことは「簡単に話していただいているのに分からないなんて悔しい」「聴けるようになりたい」という想い。「英語が苦手だから勉強したい」という自分にとって英語学習を再開する「WHY」と学習継続へのモチベーションが一番難しいと感じていたのですが、まさに勉強会自体がそのきっかけになると気付いたんです。

 

勉強会自体は原田さんのプレゼンの後に、私が社内で行っている英語ランチについてのLTを英語でやってみたり、その後はグループワークショップ的に各自の学習への「Next Action」について考えてもらいました。もちろんワークも原田さんがファシリテーターだったので、最後により「進む」ための仕掛けがあしました。さすがでした…。それから、勉強会に参加していただいていた「英語耳」の著者の松澤先生も楽しんでいただけたようで、登壇のお約束をしていただけましたのは、私にとってはラッキーでした。たぶん1月にお話をしていただく予定です。

 

社外勉強会はどんどん面白くなってきています。

いろんな勉強会をいろんな方々が工夫をして、想いを形にして、場を設けていらっしゃるので、みなさんもそこに足を踏み入れてみてはどうでしょうか。

*1:届けばだったか、行動が起きればだったか、ちょっと言葉を忘れていました。ごめんなさい。

*2:ちなみに社内でも「対談シリーズ」というのを部署横断でやっていて、これは講義形式よりも登壇者側の準備コストが下げられるという利点があります。

*3:実はこれも事前の打ち合わせもしてなくて、私も知りませんでした。(笑)