8月1日の夏サミで話してきました!
gumiに教育担当として転職したのが2012年の8月1日。それからちょうど1年後の2013年8月1日に10分間ではありますが、developers summit 2013 summer(通称「夏サミ」)でその1年でやってきたことを発表することができました。今日はそのプレゼン資料をどう作ったかや、当日の状態などを、当日聴きに来てくれた人や10分間くらいなら話してみたいなと思っている人に向けて書いてみようと思います。
私が話をさせていただいたのは公募型のB5セッション「EnterpriseTED」。実は申し込みをした時には「社内研修の活かし方」の結論部分は見えてなくて模索中だったのですが、取り組んでいることについて話したくて勢いでぽちりました。夏サミの主軸「DevOps」とは自分が話す内容が離れていることと、結局「教育」に向かっている自分がエンジニアの場で話してよいのかという自分にとって社外の集まりに出る時にいつも問う問題があって、申込はぎりぎりになりましたが、自分が参加するコミュニティのメンバーの後押しもあって申し込めました。応募してから選考の発表があるまではどきどきしましたが、どうにか選考されたみたいで、選んでくれた選考委員会の方々に感謝します。話せることが決まった後で、スライドの作成=話す内容を作り始めした。
まず、伝えたいことを整理するためにスケッチブックに書き出してみました。10分間という短い時間なので、話が広がりすぎないように意識して描きました。不思議とこの時点ですでに2部構成になっていました。そういう意味では「社内研修の活かし方」も話したかったのですが、もうひとつ「ファシリテーション」「コーチング」を活かす。つまり自分自身の研修デザインについても話したかったわけです。後から考えるとこの2部構成のおかげで、企業内での研修にはあまり興味や触れる機会がない方にもお得な部分ができていました。登壇する場の参加者像が明確に見えない場合には、講演者として幅を持たせておくのはよいのかもしれませんね。と、この時には伝えたいこと駆動なので、あまり聴き手を意識するところまではいっていませんでしたが…。
この1枚の図からキーワードをスライドに落として並べ変えなどを行いましたが、結果としてほぼ自分の1年を時系列でふりかえる形に落ち着きました。そうすることが無理のない流れと感じましたし、私の気持ちも乗せやすいなと。そこから肉付けしていくのですが、ここで「言いたい!」が爆発して膨大なスライドに進化します。(笑)プラスして「想い」が強くて、確かにそれはその時考えたけど実際にはできなかったこととか、かっこよく見せたくて付け足した言葉などが出てきて、ある意味「かっこよさげな話」ができあがりました。そして、そのスライドをもって選考委員会の川添さんと登壇者の1人である木下さんにご協力いただいてリハーサルを行いました。このリハーサルが本当に良くて、これがなければ大失敗してたなと思います。川添さんからはストーリー(プレゼン)として見ていただき、木下さんからは参加者の視点をいただきました。おかげで自分の「プレゼン」の練度を上げることができました。講演についてのブログなどでは、どんな話だったかや、当日の反応などが中心になりますが、講演をすることで成長する部分は話しがうまくなる部分だけではないことを書かなきゃと思いました。研修のデザインについては自分が覚えていた以上にちゃんと「場作り」をしていましたし、汎用的ではなくてその空間、人に合わせた教育をやりたいということをやろうとしてたなぁとふりかえれました。そして、今年6月から始めていた試みにちゃんと「社内研修を活かす方法」が隠されていました。リハーサル以降は、指摘された件を中心に整理して、通して話すことで得た無駄な部分をそぎ落としてシンプルにする作業に入りました。その中で、誇張しようとしてしまった部分や、伝えたい本質とは違う言っちゃいたいことはざっくりと大胆に減らしました。当日のスライドがこちら。↓
※社名を出しての発表だったので広報のチェックが必要だったのですが、出来上がったのが発表当日の8月1日に日付が変わった午前2時くらいで、広報には8月1日午前中にチェックしてもらいました。(笑)
どうにかスライドは出来上がっての当日ですが、自分の出番は17時15分からですが、ちゃんと朝の10時から夏サミに参加しました。緊張してたので、基調講演はしっかり聴いて場の雰囲気をつかんで、どっしり構えて自分の時間まで講演を楽しもう!と思ったのですが、実際には基調講演を拝見した時のスライドに触発されたのと、デブサミのテンプレートを提供してもらっていたことに気付いて、途中で抜けてスライドの修正してました…。特に日本マイクロソフト株式会社 エバンジェリスト、長沢 智治さんのスライドはさすがで、アイコン的な見せ方とフラットデザインの感じに感動して、思わず自分の最後の結論部分「社内研修の持つ2つの力」のところを、単なる文字の羅列からフラットなデザイン+判子風の見せ方にしたりと大幅改造しました。結局、完成したのは登壇の1時間前くらいで、途中「そろそろスライドをいじるのはやめたらどうだろうか?」と言われたくらいw。
ライトニングトークスと今回の10分間の発表の違いについて
自分がいつもライトニングトークスのスライドを作る時は、ある程度参加者の層を想像して「ネタ」を入れていますが、今回はそれはなくしました。5分間だとどちらにしても伝えたいことを全部伝えることが難しいので本当に言いたい1つのキーワードのみして、それを印象的に伝えるために装飾(ネタ)を入れていくような感覚で作ります。ライトニングトークス後の懇親会などで補足するということでいいかなという感覚ですね。でも10分間で、しかも伝えたいことを正しくもれなく伝えたいと思ったら、どう相手の思考に流し込むかを考えて、その思考に寄り道を作るかもしれない「ネタ」を入れる余地がありませんでした。なので、結構スライドができてからもスライドの順番を入れ替えたりしてしっくりとくる流れをつくるのに時間を費やしました。それから、伝えたいことに付随して背景も話したいと思ったのですが、それはいくらなんでも10分間には入れられないと思って、事前にブログで語るということもやってみました。ま、宣伝も兼ねてですがw。「8月1日の夏サミで話します!宣伝です!w」
さて、肝心のプレゼンですが、久しぶりに緊張はMAXでした。よく人前でファシリテーターしているので「場慣れしている」と思われていたりしますが、ファシリテーターの時も大概は最初緊張してます。それは悪い意味ではなくて、緊張感とそれを静める感じに場を感じるのがある意味儀式みたいになってるのかもしれません。ただ今回は、登壇までの間は一番前の関係者席にいたので、参加者の様子も確認できず、登壇したら、スポットライトの関係で参加者の様子が見えずで、これはやばい…と思いましたw。スライドにも一部アイスブレイク的なインタラクティブな部分を入れていたので、見えずらさから変な姿勢になって参加者を見てるなぁと思いましたけど…。そしてそのアイスブレイクで自分の気持ちも立て直そうとしたので、予定の時間もオーバーしてしまいって、そこからは壇上に用意していたストップウォッチと常に確認しながら話しました。1スライド1スライドとまではいきませんが、このスライドまでに残り5分あればいいペースなどと決めてたので、スライドをめくるスピードは自然と上がってしまいました。それでも参加者に視線を向けることと、語りかける口調になることは心がけたと思います。ファシリテーターの時との一番の違いは実は声質だったと思います。聴きとりやすい声は私の場合だと少し低めにすることなので、落ち着いた感じにしてたと思います。ファシリテーターの時はある程度は参加者の意識を向かせることが必要なので(スピーカーの時はもともと自分に意識が向いている…はず)、高めの声をまぜたりします。そうして10分間という時間に頭をフル回転させながらのトークは、時間はちゃんと守るという自分の中での最低限の目標は達成して無事に終わりました。もう少し次の人が用意している間はつなげばよかったかなと思いましたが、ま、そんな余裕はありませんでしたけど…。(^^;
講演終了後に、2人の方に名刺交換に来ていただきました。これはうれしかった。お二人とも知り合いではなくて、自分も経験ありますが、講演者の人に声をかけに行くのって少し勇気要りますよね。それを越えさせるだけのことは話せたんだなぁって、実感できました。真剣に向き合っただけのことはあったなと。もちろん、この当日までのことも含めてすごくいい体験になりました。またしゃべりたいなとも思いましたし、もっと多くの人にこの10分間の場を体験してもらいたいなとも思いました。
きっとこの公募型のセッションは今後のデブサミでも続けていかれる気がしましたが、ライトニングトークスがここまで広まってきて、やったことある人も増えてきているので、次は10分で話す場を作っていこうかなと思いました。
最後に、私に話す場と経験を与えてくださった選考委員会のケントさんと川添さん、そして夏サミ主催の翔泳社さんと当日支えてくださったスタッフさん、実際にB5セッションを選んで来ていただいた参加者の方々に感謝します。ありがとうございました。
このブログやスライド、講演からもし研修について私と話してみたい方とかいらしたら連絡ください。私ももっと考えていきたいし、がんばりたいと思っていますので、よろしくお願いします。